道を尋ねる

　よくガソスタは道を聞かれるんです。給油ついでに教えるのはぜんぜんかまわないんやけど、京都市の広さを網羅してるわけないちゅうねんぐらい、遠い場所やマイナーなところを聞かれると「わかりません（その助手席の地図をおれによこせよ！地図があるなら聞くんじゃねえ！その場所がここからめちゃ遠いことしかわからんよ！）」ってなります。
　あと尋ねられて、こたえると「あ〜もういま通り過ぎたやん！」とソフトにおれに八つ当たりする人、「あ、そうですか。戻ってください。いろいろ一方通行とか京都多いっすからねえ。ややこしいですねぇ！（あほか！なんでおれが調子とらんとあかんねん。ガソリン入れるんが目的ちゃうの！）」って思います。でも明らか千円分って行って道を尋ねて長いトイレして行く人よりましです。道だけ聞きにくる人もいますが「あ〜そうか！そうか！わかったありがとう。」ブィ〜ン〜と勢いよく出て行ったのはいいのですが「いきなり逆方向出発やん！！」って車には度肝ぬかされます。すごい丁寧に教えたおれはなんだったの？ってなります。
　ほんま教えるときは道路の混み具合やら、最短ルート、わかりやすさをいろいろ考えて頑張って教えるのですが、途中で「わかった！あっちの方向やな！」と目星で向かおうとするせっかちなおっさん・・・「（無駄だ！おれの努力は無駄だ！ジョジョ風に言うと無駄無駄無駄無駄無駄！）」ってなります。あとさらにこまったちゃんは、めちゃ店が忙しくても容赦なく「お兄ちゃん！ちょい教えてな〜」と割り込んでくる店の前の歩行者、「あっ！ちょっと待っててもらえます〜？」すごい勢いで給油やら灯油、洗車を終わらしたり、切り上げて時間を割いて、歩行者のほうに行くともういない・・・「どないやねん！！」数々の作業の順番が頭の中で交錯しているというのに、おめえに道を教えるのまで、順序踏んでたんやぞ〜。ってな具合になります。
　「かわいいお姉ちゃんのいるフ〜ゾクどこ？」「知りません。」、「京都タワーどこ？」「そこに見えてます。」、「すいま、せ、ん！ここは、ど、こです、か、？（英語）」「トラフィックライト、ワン、ツー、スリー、プリーズ、ターン、レフト、GO！」「サンキュ、ア、ナ、タ、イングリシュ、ベリーナイスネ〜！」「サンキュ、ユウー、トゥ！テイク　ケア！（外国人へのおれの締めくくりの言葉）」ここ日本でおれに片言ながら英語をしゃべらすなって感じです。おめえが日本語使えって感じです。
　今日、「近鉄百貨店どこ？」と聞かれて、「ああ、あそこに見えてる建物のとなりですよ〜！」と応えると、「え〜わからへん！」っていうので、わかりやすく教えていたら、「わからへん！」「わからへん！」って言うので、ちょいむかついて「だから〜！！あ〜行ってこう行ってそう行くんすよ！」「わからへん！」「だから〜（ほんまおめえが聞いたんやろ！どんだけ丁寧に教えてると思ってんじゃい！口でゆってわからんなら聞くなって！しかもめちゃ近くてでかい建物じゃねえか！これ以上どうせってんじゃ！ばかかぁ〜！）」って思いました。なにゆってもわからんっていうのは聞く気がないのに聞くんです。地図を汚く書いて渡しました。思いのほかその若いサングラスボーイは機嫌よく帰りました。おれは灯油のお客さんを待たしたので謝りました☆